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伊丹で拝見!世界の食卓

第9回 韓国家庭料理

~元気がもりもり出ますよ!~

このコーナーでは、毎回、伊丹市在住の外国の方々に、自国の美味しい料理を紹介していただきます。
南さんは韓国(大韓民国)光州市のご出身です
南さんは韓国(大韓民国)光州市のご出身です
今回は、南 順周(ミナミ スンジュ)さんに韓国家庭料理を紹介していただきます。

南さんは、日本人のご主人、小学校1年生の娘さんの3人家族。伊丹市在住11年。ほんわかした雰囲気の素敵な奥様です。

メニューは、サムギョプサル、にらとねぎの2種類のチヂミを。
サムギョプサルは韓国の肉料理のひとつ。サムは「3」、ギョプは「層」、サルは「肉」を表し、日本でいう「三枚肉」→「ばら肉」で、サムギョプサルは豚ばら肉の焼肉料理です。
チヂミは「平たく伸ばして焼いたもの」という意味だそうです。

材料・作り方

<サムギョプサル(6人分)>
・ 豚バラ肉‥400~500g ・ サンチュ‥2袋
・ にんにく‥10かけら程度 ・ サラダ油‥適量
・ ご飯・・3~4合
【たれ】
・ スンチャンデンジャン(なければ味噌)‥大さじ2
・ コチュジャン‥大さじ2 ・ ゴマ油‥大さじ1程度
・ 和風ドレッシング‥大さじ1 ・ 細ねぎ‥2~3本
・ 玉ねぎ‥1/6個 ※白ゴマを加えるとさらにおいしい!
スンチャンデンジャン(左)
コチュジャン(右)
スンチャンデンジャン(左)
コチュジャン(右)
←スンチャンデンジャン、コチュジャンは大型スーパーなどでも入手可能とのことです。
今回使ったスンチャンデンジャン、コチュジャンは、インターネットのサイトから購入した、南さんのお気に入りの品。
1. 豚バラ肉は5センチ位の長さに切っておく。にんにくは皮をむいて薄切りにしておく。
 玉ねぎは粗みじん切り、細ねぎは小口切りにしておく。
2. 【たれ】の材料を全て混ぜ合わせ、1.の玉ねぎ、細ねぎを加えてさらに混ぜる。
3. フライパンに、サラダ油をひいて、1.のにんにくを火が通るまで炒める。
4. にんにくを取り出し、さらにサラダ油を引いて、豚バラ肉をカリッとするまで炒める。

<にらとねぎの2種類のチヂミ(6人分)>
◎にらのチヂミ
・ にら‥1束
【基本の材料】
・ チヂミの粉‥250g  ・ にんじん‥1本
・ たまねぎ‥1/2個 ・ 卵‥2個 ・ 塩‥小さじ1強
・ 水‥適量
(チヂミ粉の袋に記載されている量を参照してください)

チヂミのタネの水の量は、
これを参考にして下さい!
チヂミのタネの水の量は、
これを参考にして下さい!

◎ねぎのチヂミ
・細ねぎ‥1束
【基本の材料】は同じ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・サラダ油‥適量
・ポン酢‥適量

1.にらは5センチ位、細ねぎは少し大きめの小口切りにする。
  にんじんは幅5ミリ位の短冊切り、たまねぎは薄くスライスする。
2. ボールを2つ用意し、【基本の材料】をそれぞれに入れ、一方に細ねぎ、一方ににらを入れ、よく混ぜる。
3. 2.に水を加えて混ぜ合わせ、多めのサラダ油をひいたフライパンで焼く。最初は中強火で焼き色をつけ、ひっくり返したら、弱火で火を通していく。
フライパン2個使い!
フライパン2個使い!
最初は中強火で、焼色がついたら
ひっくり返して弱火に。
最初は中強火で、焼色がついたら
ひっくり返して弱火に。

試食

サムギョプサルは、韓国通の方はご存知の方も多いかも?サンチュに、ご飯、合わせだれ、炒めにんにく、焼いた肉をのせて、クルリと巻いていただきます。手巻き寿司感覚です。まろやかさと後からくるピリッとした辛さ、食欲をそそるにんにくの香り‥など、様々な味と食感が楽しめます。
韓国では、居酒屋でお酒のあてとして、家庭でと幅広く食べられる一品。卓上コンロなどで調理しながらいただくのだとか。「エゴマの葉があれば、一緒に食べるとおいしいですよ。」
サムギョプサルいただきま~す!
サムギョプサルいただきま~す!
サンチュで巻いて。
サンチュで巻いて。

チヂミは、もう日本でもすっかりおなじみのメニュー。たっぷりの油をひいてから、外はかりっと、中はもっちり焼くことがポイントです!

南さんのこだわりは「塩」。今回はおいしい天然塩をチヂミのタネにいれました。

食べるときはお好みでポン酢をつけていただきます。とてもおいしいので、パクパクいけちゃいます。野菜がかなり大目に入っているので、育ち盛りのお子さんにもバッチリ!
韓国では、おやつ感覚で食べるそうです。「イカなどを加えてもおいしいし、子供はチーズ入りが大好きです。」とのこと。
にらのチヂミ 出来あがり!
にらのチヂミ 出来あがり!
ねぎのチヂミ 出来あがり!
ねぎのチヂミ 出来あがり!
今回のメニュー「チヂミ」は、お好みでアレンジが効くし、野菜を無理なくたくさんとれます。大人数でわいわいのホームパーティにもぴったりですね!
南さんは「日本の食事は少し野菜不足なのでは?」と感じていたそうです。お肌のきれいな彼女は、やはり唐辛子・野菜パワーのおかげかしら!?

南さんと伊丹市広報課 大家課長
南さんと伊丹市広報課 大家課長
南さんは、伊丹市の外国児童教育相談員をされています。主に韓国から来た子供と、学校の先生との通訳や、その家族の生活面においてのサポートを行います。「まず苦労するのは言葉!そして、韓国にはどこのお家でも床暖房があるので、日本では足元が寒い~とみなさん言いますね。」

また、市内各地の小学校で韓国の文化を紹介する特別授業を開催。親子でチヂミ作りも。もちろん、南さんのチヂミは大好評だったようです。

日本人のご主人さんは和食派。和食もよく作りますが、煮物を韓国風にアレンジしたいなと思ったときは、ごま油とコチュジャンを加えるだけでOK!だとか。参考になりますね~!
調理中にお話を伺いました。
調理中にお話を伺いました。

南さんは、ご自宅でもキムチを漬けておられるそうです。ご近所におすそわけをしたり、娘さんも大好物!!
キムチの決め手となる唐辛子は、様々な種類があり、産地や時期によっても辛さも違うとか。自分の好みに合わせて選ぶのだそうです。また、韓国の方は白菜の値段に敏感なんですって。納得~。


韓国では、有機野菜や食べ物に含まれる有害物質に敏感な人が多く、自然食品を売るお店が日本より多いとか。浄水器を取り付けている家庭も多いとのこと。

また、今ではかなり知られてきましたが、熾烈な受験を勝ち抜く為に、子供の頃から遊ぶ暇もないほど、お稽古事や塾に熱心に通うそうです。家の前まで塾のスクールバスが送迎してくれるそう。子供はとても忙しすぎるのに、子どもが勉強している間に親は集まって飲み会をし過ぎる(笑)!という社会問題(?)にもなったようです。


南さんは、ご結婚を機に来日されました。「生活をしていれば話し言葉は自然に覚えますが、日本語検定を受けたいし、日本語の本も読みたいので、最初の一年間は日本語の猛勉強しました!」今では美しい日本語を話されます。

娘さんは、小さい頃から南さんと韓国語で会話していたため、日本語と韓国語のバイリンガル。ご主人も以前に韓国語を勉強されていた国際派ファミリー!今は、カナダにいる親戚のお家に遊びに行くことを目標に、親子で英語にチャレンジしておられるそうです。

趣味は、ピアノと歌うこと、音楽鑑賞。現在は、教会でクリスマスソングを練習中だとか。
「以前は幼稚園の教諭をしてたんですよ!」というのが納得できる、優しさと人当たりの柔らかさをお持ちです。

「伊丹は結婚前に旅行で訪れていたときから、住むならここがいいな~と感じていたところでした。大きな池や公園もたくさんあって大好きな場所です。日本の方は、TPOに合わせて本音と建前を使い分けることができます。韓国では、そうではなかったので最初は戸惑いましたが、今では理解しています。でも、私はあえて素直に自分を表現してみようとも思います。もっとみなさんも心を開いてコミュニケーションしてみませんか。」

ひとつひとつ言葉を選んで丁寧に話される様子が印象的でした。

今回も、伊丹市立中央公民館の調理室をお借りしました。職員のみなさんが、試食はもちろん!調理のお手伝い、後片づけまでしてくださって、本当に助かりました。ありがとうございました。
韓国料理に詳しい方もおられて、試食中「マシッソヨ(おいしい)!」と韓国語が飛び出していました!
お手伝い、助かります~
お手伝い、助かります~
ご一緒に試食しました!
ご一緒に試食しました!

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〈大韓民国〉‥首都はソウル。人口は約4,846万人(2007年調べ)。面積は、約9万9,274k㎡(日本の約4分の1)。言語は韓国(ハングル)語。政治、経済、文化といったあらゆる面で密接な関係にある重要な隣国。ペ・ヨンジュンさんらが火付け役となった韓国ドラマブーム、いわゆる「韓流ブーム」はもうおなじみですよね。