男と女の「おかしな!?」ハナシ
あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。
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新バージョンの記事 #KuToo 靴の苦痛なルールは、誰が決めた?
二人姉妹の妹で、社会人1年生のカスミさん。
今日はなんだかカリカリしながら、会社から帰ってきました。
姉アズサ:会社どう? 今週は営業研修だって?
カスミ: もう、最低! 営業で一日歩き回るって聞いていたから、仕事がしやすいように、昨日は少し低めのパンプスを履いて行ったのよ。
そうしたら、「いつまで学生気分なんだ。社会人の自覚はあるのか」って、怒られちゃって。
で、今日はハイヒールを履いて行ったんだけど、途中から足があまりに痛くて上司の歩く速さについて行けなくて、また怒られちゃった。
いったいどうしろっていうのよ。
母サクラ:昨日、一緒に買ったあの靴?
フォーマルだけど歩きやすそうで仕事向きだと思ったのに。厳しいわね。
カスミ: 「営業の女性は靴のヒールが何センチ以上」ってルールがあるんだって。
父ゲンヤ:規則があるなら守って当たり前じゃないか。
カスミ: ヒールの高さと仕事と、どう関係あるのよ。
どうせそんな規則、昔の男の人たちが作ったんでしょ。
ハイヒール履いて営業で一日中歩きまわるってことがどんなことかも知らないおじさんたちが。
男の作った男のためのルールじゃない。
男社会の弊害だわ。
父ゲンヤ:おいおい、それはちょっと言い過ぎだろ。
カスミ: この足見てよ。かかとも指の横も水泡がつぶれて血が出てるでしょ。
この状態で一日歩いたのよ。
父ゲンヤ:確かにこれはひどいな。ハイヒールを履くとみんなそうなるのか。
母サクラ:人によっていろいろだけど私もそうよ。
ちなみに私、足先の骨が変形してるでしょ。
外反母趾っていうんだけど、ハイヒールを履いてるとこうなるの。
もっとひどい人も多くて、手術が必要になることもあるらしいわよ。
父ゲンヤ:うーーん、それは知らなかったなぁ。
◆カスミのつぶやき・・・
同期の男子は、動きやすい靴でガンガン歩いてエネルギッシュに研修しているのに、なんで女子だけがハイヒールの靴なんてハンデを背負わなきゃいけないのよ。
男女差別だわ!
◆姉アズサのつぶやき・・・
私も職場のマナーとして、「服装はスーツとヒールの高さ○cm~○cmの靴」って習ったし、今は後輩にそう指導してるなぁ。
でも、なぜそれが必要かとか、本当に不可欠なのかとか、考えたことなかったかも。
私はそういう装いをすると仕事をしている気分になるから好きだけど、大事なのは清潔感と機能性なんだから、人それぞれでもいいのかもしれないな。
◆父ゲンヤのつぶやき・・・
ハイヒールのために仕事の効率が落ちたり、健康被害があるとは思ってもみなかったな。
それほどのことを我慢してまで履かないといけないものなのか、確かにちょっと考えなおしてみるべきかもしれないなぁ。
まずはうちの会社はどういうルールか調べてみるか。
◆母サクラのつぶやき・・・
明日からどうするようにアドバイスしたらいいのかしら。
まずは、感情的にはならないよう落ち着かせて。
それと、あの足じゃ明日はハイヒール無理だから、とりあえず近い先輩女性や上司の方に素直に言って相談してみるのかいいかな。
きっと同じような思いをしている人はたくさんいるだろうから、他の方がどうやって環境を変えていっているのかを検索してみるのも手ね。
横からちょっと言わせて
弁護士で、不惑を越えてからの子育てに奮闘中の中村衣里さん
「職場でのハイヒール着用」を職場等で強制されている女性たちが、この時代に、現実にまだ多くいらっしゃるということを、たいへんお恥ずかしながら、私自身、この「#KuToo」の動きが報道されるまで、正直、知りませんでした。
それは、幸いと言えるのでしょうか、これまで、靴のヒールの高さや形を、誰かから指示、強要されるような職場、仕事に就いたことがなかったためだと思います。
しかし一方で、職場での制服の指定、着用の強要を受けた経験はあります。
ですから、少なからず、実際にハイヒールの強要を受けている女性たちの気持ちは想像ができます。
また何より、私自身、ひどい外反母趾なので、もしも自分がハイヒールの着用を強要されたらと思うと・・ゾッとします。
そのときの自分が置かれた状況にもよるでしょうが、徹底抗戦の構えを見せて職場の決まりと戦うかもしれませんし、反対に完全撤退、つまりそれがゆえに、職を辞することもありうると感じました。
しかし一方で、そこに「無理をしてハイヒールを履く」という選択肢はないな、と直感的に思いました。
それだけ、私の足はもはやハイヒールを受けつけないほど、悲鳴をあげている状態なのです。
これまでほとんどハイヒールを履いたことがない私ですら、足の問題に悩まされているのに、毎日、ハイヒールを履き続ける女性たちの足への負担、まさに「苦痛」は、いかばかりかと心底思います。
さて、このハイヒールの問題を含め、社会には、なんと理不尽、不合理な決まり、規制、強要がまだ多いことか。
特に、当事者(この場合は、ハイヒールを履くことになる「女性たち」)を無視した、当事者と同じ属性(女性)にある人がいない中での決め事が多いことかと感じます。
まさにこれも「ジェンダー問題」のひとつです。
ものごとの決定者、決定機関に、当事者である女性たちが一定程度含まれていれば、このような意味のない決まりごとを許すはずがない、というのは、これまでの当コラムでも何度も触れられてきたところです。
一方で、海外に目を向ければ、同様の問題について誰かが声をあげると、これに対して社会も健全に反応し、対応をしていることが見てとれます。
たとえばイギリスでは、職場でのハイヒールを強要され、それを拒否した女性が帰宅を命じられ給与が支払われなかった件が報道されるや、法改正を求める署名活動が展開され、ハイヒールの強制を禁止する法案が可決されたそうです。
またカナダの一部の州でも、同様に、女性従業員にハイヒールを履くことを求める含む規定が廃止されたそうです。
あらゆる問題に共通しますが、社会は「多様性」や「個性」をまずは大切にすべきでしょう。
そして「ジェンダー(バイアス)」にももっと敏感になるべきです。
もちろん、ハイヒールが好きな人はこれからもドンドン自分が好きなハイヒールの靴を選び履いていただきたいですし、一方で平らな靴が好きな人は、どのような場面でもその自由な意思が尊重されるべきです。
一方で、社会には一定のルール(その中には、ビジネスマナーといえるものも含まれるのかもしれません)が存在するわけですが、そのルールは、やはり合理的で、ルールに従う当の本人こそが納得のいく内容でなくてはならないと思います。
そのために、ひろく社会全般に適用されるルールづくりには、ジェンダーの視点や多様性の視点が不可欠です。
これまでに作られた、そして現在でも広く適用されているルール、慣習の中には、あまりにもそのことへの配慮が足りないものが多いと感じます。
こうした「#KuToo」運動をはじめ、様々な社会の決まりごとへの「No!」の表明は、私を含め多くの人が、「それが普通だから」と気づいていなかったり、「どうしようもないことだから」と諦めていた事柄を、あるべき形(誰もが納得する形)に変革をもたらすための、尊い第一歩です。
そうした運動、動きに対し、「一部の人が何か言っているだけ」だと捉えてそこで思考を終わらせるのではなく、当事者であればもちろんのこと、そうでなくても想像力を十分に働かせながら、私たち一人ひとりが、その問題の背景を知り、考え、誠実に応えることこそが、成熟した社会の在り方と言えるのではないでしょうか。
原稿担当 : NPO法人 あなたらしくをサポート(愛称:らしーく)イラスト : 林やよい※このイラストを利用されたい場合は「NPO法人あなたらしくをサポート」nporasiku@gmail.com までご連絡ください。
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