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乾杯は【伊丹の酒】で!

第21回 農業が脚光を浴びるお手伝いを

ファーマーズマーケット「スマイル阪神」店長 河野博之さん

今回インタビューしたのは、伊丹市公設卸売市場内の農産物直売所「スマイル阪神」店長の河野博之さん。生産者の顔が見える野菜の販売や、野菜料理教室を企画し、伊丹の農業の活性化に力を注いでいます。

プロフィール
河野 博之(こうの ひろゆき)さん
昭和40年神戸市生まれ。大学卒業後、酒類卸会社を経て、実家のスーパーを継ぐ。震災後、大手スーパーの進出拡大のために営業撤退を余儀なくされる。JA兵庫六甲の営農経済事業部に就職。2008年11月にオープンした「スマイル阪神」の店長に就任し、伊丹産をはじめとする農産物や加工品販売のほか、料理教室などのイベントも企画している。

朝取り新鮮野菜を求めて、開店前から列が

「赤」がイメージカラーの「スマイル阪神」は<br>東消防署から産業道路を北へ200メートル。
「赤」がイメージカラーの「スマイル阪神」は
東消防署から産業道路を北へ200メートル。
――河野さんは、以前スーパーマーケットを経営されていたとか。

神戸で6店舗の地元密着型のスーパーを経営していました。ところが震災後、大手スーパーが地域に進出してきて、資本力の違いのための価格競争には限りがあり、断腸の想いで会社を清算する決断をしました。以前からお世話になっていたJA兵庫六甲の職員の方のご紹介でこちらにお世話になっています。農協市場館「六甲のめぐみ」を経て、昨年11月、伊丹市公設卸売市場内にオープンした、ファーマーズマーケット「スマイル阪神」への着任となりました。

――河野さんの経験が活かされている「スマイル阪神」ですが、おすすめポイントを教えてください。

まず、何と言っても新鮮な野菜が並んでいることですね。伊丹や近郊農家の方が、朝8~9時に陳列される朝取り野菜はおすすめですよ。スーパーの商品と比べて新しさは1~2日違うだけだと思いがちですが、スーパーの野菜は大型冷蔵庫からの出し入れで保存温度を一定に保てないので、取れたて野菜の日持ちには勝てないんです。
それから、生産者の名前が各野菜に貼ってあるのも人気で、味の違いが分かるお客さんは、腕の良い生産者の野菜を選んで購入されますね。「スマイル阪神」の開店は朝9:30ですが、9時すぎからお客さんが店の前に並んでくださるんです。
『いたみん』掲載店のオーナーさんも<br>「スマイル阪神」に買物によく来られます
『いたみん』掲載店のオーナーさんも
「スマイル阪神」に買物によく来られます
――ここだけの話(笑)、腕の良い生産者の見分け方を教えていただけませんか?

味の違いが分かりやすいのは、トマトです。食べ比べて、好みの生産者を見つけていただくのもひとつの方法です。ただ、生産者によって得意な野菜が違いますので、1種類の野菜ですべて決め付けられないんですけどね。私が生産者の方にアドバイスしているのは、名前をチェックしているお客さんも多いので、手抜きの野菜を並べてしまうと、同じ生産者名が付いている他の野菜のイメージも悪くなりますよ、ということです。直売所は、売れ残ったら生産者が引き取るシステムなので、農家のヤル気や技術向上に繋がっているようですね。

伊丹特産の自然薯(じねんじょ)で作ったお酒が、2009年秋発売予定

新鮮な野菜が並ぶ「スマイル阪神」の店内。<br>農産物で作った、ジャム、お茶なども販売
新鮮な野菜が並ぶ「スマイル阪神」の店内。
農産物で作った、ジャム、お茶なども販売
――「スマイル阪神」には、野菜、肉、卵やヨーグルト、そしてお酒も並んでいますね。

神戸で栽培されたブドウを使った「神戸ワイン」や、川西特産のいちじくで作った「いちじくワイン」、尼崎の伝統野菜の尼いもを使った「尼いも焼酎」など、特産品のお酒を販売しています。今、開発中なのが、伊丹市の農家が都市農業振興の1つとして栽培している自然薯の清酒です。小西酒造さんが開発中で、今年の秋には店頭に並ぶ予定です。最近の健康ブームで注目を集めている、地元伊丹の特産品の自然薯を使った清酒は、きっとヒットしますよ。それによって、自然薯の生産者が増えてくれれば、伊丹の農業の活性化に繋がりますから、楽しみにしているんです。
自然薯には、脳の活性化、美肌など<br>色んな効果があるんですよ
自然薯には、脳の活性化、美肌など
色んな効果があるんですよ
――新しい伊丹の特産品の誕生は、市民にもうれしいことです。河野さんご自身は、お酒は強い方ですか?

ほどほどですね(笑)。仕事帰りに職員と一緒によく行くのは、阪急伊丹駅近くの商店街の立ち飲み屋です。そこに来ているお客さんと知り合いになって「スマイル阪神」の宣伝をしたり(笑)、また生産者の方とバッタリ出会うこともあります。立ち飲み屋は、私にとってコミュニケーションが広がる場で、ワイワイと楽しく飲んでいます。

野菜ソムリエによる料理教室を毎月開催

――「スマイル阪神」では、料理教室も頻繁に行われていますね。

ファーマーズマーケットの北側が調理室になっているので、野菜ソムリエを講師に招いて、季節の野菜の料理講習会や、親子で楽しめるクッキング教室などを、毎月2、3回実施しています。今後は、イベントの幅を広げて、学校対抗のクッキングバトルや、伊丹大使を審査員に招いたクッキングコンテストなど、伊丹が元気になる様々なイベントをやってみたいと夢見ています。
調理室は、「スマイル阪神」の料理教室だけでなく、中央公民館が男性クッキングを企画したり、消費者協会が研修に利用しています。利用には条件等がありますが、使用料は無料ですし、とても綺麗な部屋なのでどうぞご利用ください。
根っこ付きの枝豆には、やっぱりビール!
根っこ付きの枝豆には、やっぱりビール!
――その他にも、お得な情報はありますか?

夏にいっぱいお米を食べてもらいたいので、2009年8月末までの土・日は、おいしい三田のコシヒカリを10%増量して販売しているんです。さらに30円の食べ物通貨もお付けしています。お米をきちんと食べると、お腹がすかないので間食が減り、ダイエットにも良いんですよ。食欲が落ちぎみの夏こそ、ぜひおいしいお米をたくさん食べてくださいね。
それから、店頭の果物をしぼって100%ジュースにしたものを、時々お飲みいただいています。暑い中、来てくださるお客さんに、少しでも喜んでいただきたくて。試飲の実施中にご来店いただいた方は、運が良いですよ(笑)。
伊丹産には「伊丹のやさい」と書かれた黄色いシールが。
伊丹産には「伊丹のやさい」と書かれた黄色いシールが。
――最後に、伊丹が活性化するための提案があれば、教えてください。

商売というのは、人が人を呼ぶものです。余裕がないと、つい目先のことに囚われてしまいがちですが、「自分の所さえ良ければ」という考え方は、捨てないといけないですね。どの店も元気でないと、人はだんだん離れていってしまいますから。
今後注目されるのは、対面販売ではないでしょうか。つまり、豆腐などはわざとトレーを無くして、水の中から1丁取って手渡す昔のスタイルが、人気になっていくだろうと思います。「スマイル阪神」では、生産者の名前や顔写真を貼っているだけですが、生産者と消費者が直接繋がるために、今後は農家の方に講師になってもらう「家庭の味・料理教室」や、生産者の畑へ収穫に出かけて行く「親子収穫ツアー」、「おいしい野菜の見分け方教室」なども、構想中です。
「この人が野菜を作っているんだ」という顔の見える関係を築き、農業が今よりも脚光を浴びて、生産者はさらに技術を磨いて収入が増加する。そんな構図を作って、僕は伊丹の農業を活性化させたいんです。さらに、農業だけでなく、「スマイル阪神」の試みや挑戦が販売の成功モデルになれば、伊丹の商店も自分の店が、スーパーにはない魅力があることや、人と人との繋がりを大切にする市場が復活をしていくんじゃないかと思っています。
まだまだ時間はかかるかも知れませんが、地域の活性化のためにがんばっていきたいと思っていますので、応援よろしくお願いします。

スマイル阪神」に行って手ぶらでは帰れません。
ちゃりんこ編集H、この夏はまっているトマトと、好物の「黄金のシュワシュワ」のお供といえば・・・の枝豆を購入しました。もちろん「伊丹のやさい」シール付きを選びましたとも!

新鮮な野菜だもん!トマトは一口サイズに切っただけ。枝豆もさっと茹でて塩をパラパラ。
「うンま!旨すぎる・・・」

新鮮な野菜って、みずみずしくて甘い!!(←表現がありきたりですみません)

<リレーインタビューの軌跡>

小西新太郎さん→石川道子さん→善見壽男さん→古田孝雄さん→武内重治さん→久保武久さん→岩城敏之さん→大森英夫さん→加藤拓さん→荘司幸子さん→原弘さん→山本泰通さん→石川大海さん→森本啓一さん→古結一市さん→古結芳子さん→森田伸治さん→若林良一さん→吉田宏さん→中出真澄さん→河野博之さん

白雪純米酒紙パックプレミアム 1.8L詰<br>1,680円 (消費税別)
白雪純米酒紙パックプレミアム 1.8L詰
1,680円 (消費税別)
タイトルにちなんで、伊丹のお酒で「乾杯~♪」しながらインタビューしました。

*今回の「伊丹の酒」*
白雪純米酒紙パックプレミアム 1.8L詰

お手軽な紙パックでありながら、ちょっと贅沢なプレミアム純米酒です。
仕込み水は六甲長尾山系伏流水を使用。
1550年創業来の蔵付き酵母を改良し、技を練り込んだ酵母づくりで高品質な純米酒を醸しあげました。

☆「白雪純米酒紙パックプレミアム」は富士山クラブキャンペーンに協賛しています。
<キャンペーン概要>
富士山クラブキャンペーン対象商品の売り上げの一部を、富士山の自然環境保護活動に取り組んでいる「富士山クラブ」へ、清掃活動の資金として寄付させていただきます。

提供:小西酒造株式会社

★「白雪純米酒紙パックプレミアム 1.8L詰」が1名様に当たるクイズ実施中!くわしくは こちら をご覧ください!

2009年8月掲載