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輝く女性とのカフェタイム~子連れレポーターとらちゃんが行く~

第14回 虫の魅力を伝えたい~角正 美雪さん

伊丹で活躍している女性達に出会って、一緒にこれからの「自分探し」をしてみませんか。家庭で頑張るミセス、子育て中のママ、仕事と家庭を両立している方など、すべての頑張る女性を応援します!
今回は伊丹市昆虫館で学芸研究員としてご活躍中の角正 美雪さん(かくまさ みゆきさん)にお話を伺いました。
虫の魅力的なところや、学芸研究員になったいきさつなどいろいろとお話を伺いました。
伊丹市昆虫館 学芸研究員 <br>角正 美雪さん
伊丹市昆虫館 学芸研究員 
角正 美雪さん
― 現在、学芸研究員のお仕事をされているのですがお仕事内容について教えてください。

主に、昆虫の飼育、昆虫館内での企画展の実施、講座や観察会の企画や運営、昆虫や自然に関する調査、収集、保存をしています。昆虫の飼育では主にチョウの担当です。昆虫館以外にも幼稚園や小学校への授業もしています。授業の依頼は年間60件ほどあるのですよ。学芸スタッフは私を含めて6人、女性は私1人しかいないので、分担して授業をしています。また小学校の先生向きに「アゲハチョウを育てよう」という理科の実習もしています。他には、「伊丹市昆虫館友の会」という団体がありますので、一般向け講座に加えて、友の会向けのイベントも開催しています。夏場になるとボランティアや博物館の実習生が来られますので、その方々の対応もあります。事務作業や雑務もやったり・・・学芸員としてやることは本当に色々ありますね。(笑)

昆虫館の良いのは「本物がある」ところ

虫の標本を作る前にこのような準備が必要なのだそうです。
虫の標本を作る前にこのような準備が必要なのだそうです。
― 幼稚園や小学校からの授業も行っているのですね。準備が大変ではないでしょうか?

そうですね・・・。幼稚園や小学校からの依頼を受けて授業を行っているのですが、授業用にスライドを用意したり、実際に虫を捕まえてきたりと準備は色々と必要ですね。ですが昆虫館の良い所はやっぱり「本物がある」ということだと思っています。実際に授業をすると「学校ではなかなか見たり触れたりできないものを持ってきてもらえる」と生徒さんにも先生方にも評判なんですよ。
「むしのうんこ」「むしのあかちゃん」の絵本。大人が読んでも面白いですよ。
「むしのうんこ」「むしのあかちゃん」の絵本。大人が読んでも面白いですよ。
― 今までさまざまな展示会やイベントをされていますが、思い出に残るエピソードがありますか?

以前昆虫館内で「むしのうんこ」という展示会を担当したのですが、その展示が大変好評で・・・。後日それが出版社の目に留まって『むしのうんこ』という絵本を出版できることになりました。展示会が元になり絵本が出版されることは昆虫館ではあまり例がなかったのでとても良かったと思っています。『むしのうんこ』は現在1万3千冊ほどの出版数で、とても好評だったので第二弾の『むしのあかちゃん』も出版されることになりました。
「虫の折り紙ワークショップ」<br>ホンモノの虫みたいです~
「虫の折り紙ワークショップ」
ホンモノの虫みたいです~
他のイベントでは「虫を食べる」という企画展「昆虫食」もとても面白かったですね。昆虫食というのは今とても人気があるんですよ。伊丹市の昆虫館は小さい子ども、特に小学校低学年までの来館数が多いのですが、「昆虫を食べる」というような逆に大人の心をくすぐるような企画もこれからは多く取り入れていきたいと考えています。
☆取材時に展示されていた「クリスマスプチ展示さなぎツリー」本物のチョウのさなぎで飾りつけしています☆
― 学芸研究員になられたきっかけは?子どもの頃から昆虫が好きだったのでしょうか?

実は、幼い頃はどちらかというと虫嫌いなほうだったと思います。私には弟がいるのですが、弟が虫好きで、大阪市の実家でも幼い頃から生き物をたくさん飼っていました。例えばザリガニやカブトムシ、カマキリ、亀、九官鳥、インコ、ハムスター、鶏、犬・・・などですね。自宅にはいつも生き物が2~3種類ほどいました。そういった環境で育った影響なのでしょうか・・・大学に進学する時には「生き物系」を希望して北海道の帯広畜産大学、そして大学院に進学しました。大学では「生態系保護学講座」という北海道の野生動物の管理・研究が希望だったのですが、結局は第二希望の「昆虫学研究室」に行くことになりました。昆虫の世界を本格的に研究するようになったのはそれからですね。
チョウチョの飼育室。卵から青虫、そしてさなぎへと大切に飼育中。
チョウチョの飼育室。卵から青虫、そしてさなぎへと大切に飼育中。
― 虫のどういうところが魅力的だと思いますか?

一番に「ちっちゃいところ」ですね。あと寿命も短いので、生まれてから死ぬまで短いサイクルを観察できるところだと思います。例えばお家で「あおむし」を飼っていると、成長して「さなぎ」から「チョウ」になって巣立っていく姿を見ることができます。その成長サイクルから教わる点がたくさんあると思いますよ。おもちゃでない本物の生き物を家で飼うことは子どもにとってすごくいいことだと思います。例えば、ちっちゃい虫を触ると「ピクッ」とするので、小さいものでも生命があるということを肌で実感できます。子ども達に虫が食べ物を食べたりウンチをしたりする光景を見せていると、子ども自身も「虫さん食べてるね」と声かけができるようになります。幼稚園生ぐらいが興味を持つ虫は「だんご虫、アリンコ、バッタ」、もっとステップアップすると「チョウチョ、かまきり、カブトムシ」ですね。
3階の学習室にはふれあいコーナーもあり<br>ダンゴムシのふれあいは大好評です!
3階の学習室にはふれあいコーナーもあり
ダンゴムシのふれあいは大好評です!
― 昆虫系に進路が変更になって、研究への思いに変化がありましたか?

私は、虫も生き物ですし自然の中の一部だと思っていますので、昆虫系に進路が変更になっても研究意欲にさほど変化はありませんでした。自分の好きな虫だけ知るのではなくて、その周りにある環境や植物、虫が食べる餌など、もっと大きい視点で研究することが大事かなと思っていたので、モモンガ・エゾリスなどの野生動物へこだわりはありませんでした。大学では「ゴミムシ」という十勝地方の湿地帯に生息する飛べない虫を研究していました。研究は面白かったですよ!その時はまさか将来自分が昆虫館で働くとは思ってもみませんでした。たまたま、教授から伊丹市昆虫館の応募を薦められて、面接を受けたのがきっかけです。本当にめぐり合わせですよね。
昆虫館でのお仕事を通じて、来館される方に昆虫を知っていただくのと同時に、自然や環境の大切さにも目を向けていただきたいと願っています。なので、イベントなどで説明する時には虫以外の自然や環境についても話すようにしています。最近では親子で虫の触り方を知らないこともありますので、昆虫館が窓口となって虫と触れ合える機会をどんどん増やしていきたいです。ご家族皆さんで虫に愛着を持って「かわいい!お友達だ!」って思ってもらえたら嬉しいですね。
― 将来やってみたい夢などありますか?

そうですね・・・。虫と触れ合って心をケアすることに関心があります。よく犬など動物を触ると癒されるといいますよね。虫も触っていると「気持ちいい」という声をよく聞きますので、虫にもそういう可能性があるのでしょうか・・・。虫と触れ合って心をケアするようなことができたら面白いだろうなと思っています。虫と触れ合ってどれくらい癒されるのかは実際やってみないとわからないのですが、そういうことを将来できるならやってみたいですね

― 子育て中のママさんへメッセージをお願いします!

生き物と身近な自然に少しでも目を向けてもらえたらいいな・・・と思います。例えばチョウチョが飛んでいたら「春になったな」と感じますし、風情や季節感を感じることができると、視野が広がって心の余裕も生まれてくるのではないかなと思います。最近は近所に虫が少なくなって、実際に虫を触ったことがないという子ども達も多いと思います。また親御さん世代の方々も虫を触ったことがなく、苦手としている方もいらっしゃいます。お母さんが少しでも虫好きだと、子どもも虫好きになることが多いです。伊丹市内では、猪名川河川敷緑地緑ヶ丘公園などにはバッタなどの昆虫がいるので虫に出会うにはお勧めの場所ですよ。また、人間に害がある虫と害がない虫の知識を少しでも知っておくといいと思います。実は害がある虫はほんの少ししかいないのです。そういう知識をお母さん方に是非知ってもらえたらいいですね。

取材を終えて・・・

絵は角正さんがデザインしたもの。<br>愛情あふれる昆虫の絵ですね。
絵は角正さんがデザインしたもの。
愛情あふれる昆虫の絵ですね。
角正さんにお会いする前は「虫が苦手な女性が多い中、何故虫の世界に興味を持たれたのだろう?」と疑問に思っていました。ですが取材をすると、小さい頃は虫が苦手でも、家庭の環境や自然との触れ合いで虫さん大好きになれるのだと分かりました。虫が少し苦手な私も虫好きになれるのでは・・・と嬉しくなりました。まるでお友達のように愛着を持って、色々な虫を説明してくれた角正さん。「虫は自然の一部ですよ」と角正さんに教えてもらって、虫に段々興味が沸いてきました。
我が家でも将来、小さな昆虫を飼って親子で「虫大好き!」になりたいな・・・と思います。

☆☆☆角正さん担当のチョウの温室、1年中約14種類1000匹ほどのチョウが放されています。是非昆虫館でご覧ください~☆☆☆

                 <子連れレポーター とらちゃんとらちゃん>
伊丹市在住4年。2歳になる男の子のママです。
子育ては大変だけど、子どもと一緒に楽しい毎日を過ごしています。
将来の夢は、子育てが一段落したら仕事復帰すること。
この先、仕事復帰できるのかな?家庭との両立は大変だって聞くけど?
私と同じように不安をお持ちのママさんも多いはず。そんなママ達に、応援メッセージを与えてくれる素敵な女性達に出会いたい!
仕事も家庭も頑張っている女性達に直接お話を聞いて、皆さんにお届けしたいと思っています。

2010年2月掲載